【感想・レビュー】「2030年の世界地図帳」(落合陽一) これぞテクノロジー観点の未来予測本!

書評

皆さんは未来を予測したことがありますか?

なかなか正確に予測するのって難しいですよね。

ましてはコロナショックによりさらに将来どうなるのかという不安を抱えている方も少なくないと思います。

今回ご紹介する本書では予測が難しい中、筆者の落合陽一さんが2030年までに我々がどう世界の問題と関わっていき、2030年の世界はどうなっているのかを予測している本になります。

この本は下のような方にお勧めです。

おすすめ
  • SDGsがどうして使われているのかを知りたい方
  • 世界の現状を把握したい方
  • 2030年の未来を正しくとらえたい方

少しネタバレ要素があるかもしれませんが、ネタバレを含めた上で読んでも楽しめる本になっていますので細かめに紹介したいと思います!

この本を読むことで、新たな視点で我々の周りの出来事を捉えるいい機会になればと思います。

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本の概要

まずは簡単に本書の著者と概要について紹介させていただきます。

落合陽一さんはどんな人物なのか

まずは筆者の紹介です。

筆者の落合陽一さんの略歴を簡単に紹介します。

・Pixie Dust Technologies CEO

・筑波大学学長補佐・助教。デジタルネイチャー研究室主宰

・デジタルハリウッド大学 客員教授

・一般社団法人xDiversity 理事

名前の由来はプラス(陽)とマイナス(一)。

名前の由来がかっこよすぎる。。!

世界的な賞を多数受賞しており、音を目でとらえるなど斬新な発想を次々と形にしている落合陽一さんは「現代の魔法使い」と呼ばれています。

もっと詳しく知りたいというかたはWikipediaを参照ください。

落合陽一 - Wikipedia

本書の目次

本書の目次は下記の通りとなっております。

本書の目次

第1章:2030年の未来と4つのデジタル・イデオロギー

第2章:「貧困」「格差」は解決できるのか?
   -サードウェーブ・デジタルと、個人の可能性

第3章:地球と人間の関係が変わる時代の「環境」問題
   -GAFAMは「環境」と「資本主義」の対立を超えるか

第4章:SDGsとヨーロッパの時代
   -これからの日本の居場所を考える

今回は2030年という括りについてと第2章「貧困」についてピックアップしてご紹介したいと思います。

なぜ2030年なのか?

本書では「SDGs」というキーワードをメインで扱っており、SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。

SDGsには以下17の世界的に達成すべき目標があり、それぞれの目標に対して2030年の達成を目指すことを2010年の国連サミットにおいて全会一致で採択されました。

2030年の世界地図帳
SDGs17の目標

そのための2030年なんですね!

世界の貧困について

本書の第2章でも扱っているテーマが「貧困」です。

「貧困」とは?

そもそも「貧困」って何でしょうか。

SDGsでも貧困解決は重要な目標として挙げられていますが、SDGsでは「1日1.25ドル(日本円で130円ほど)未満で暮らす人々」極度の貧困と定義しています。

この「極度の貧困」を2030年までになくすことがSDGsの目標です。

なぜアフリカは貧困のイメージがあるのか

では貧困の地域と聞くとどこが思い浮かびますか?

バングラディシュなどのアフリカの地域が思いつくな~

大半の方はアフリカの地域を思い浮かべると思いますがそれはなぜなのでしょうか?

確かにアフリカは先ほど述べた「1日1.25ドル(日本円で130円ほど)未満で暮らす人々」の層は多いです。

でも、この本を読むことでなぜ貧困地域が生まれるのかがはっきりわかりました。

本書ではアフリカの貧困の理由として以下の3つの要因を挙げています。

●西欧諸国に振り回された歴史

●開発を拒む「資源の呪い」

●近代的な制度が定着しにくい

西欧諸国に振り回された歴史

アフリカは16世紀以降の奴隷貿易や19世紀以降の殖民地支配が行われ西欧諸国に搾取される時代が続いていました。

アフリカの国々が独立を果たすのは第二次世界大戦後から1965年までの間です。

しかし、その後もアメリカとソ連の東西冷戦の激化で内戦も勃発し、現在も一部では民族紛争が続いている地域もあります。

開発を拒む「資源の呪い」

アフリカには巨大な油田を要する産油国がいくつもあります。

天然資源が豊富にあったため国内インフラや開発努力や教育の拡充をせずとも膨大な富を得られたため、二次産業、三次産業へと発展しなかったためと言われています。

近代的な制度が定着しにくい

アフリカは先進国でいう「近代化」を経由せずに現在に至りました。

というのもアフリカの国々は20世紀前半まで殖民地として過ごしていたため、民主化の過程を経験せず現代社会に放り込まれたからです。

そのため、民主主義を導入しても教育から行う必要があり、結果的に機能せず軍事政権による独裁を許してしまうケースも目立っています。

先進国でも広がる相対的貧困

貧困=発展途上国と思っていませんか?

え、違うの?

先進国は貧困のイメージないけどなぁ

確かに、日本では1日200円弱で生活する人はほとんどいません。

しかし、先進国では物価が高く、インフラ依存度が高いためある程度の収入がないと「健康で文化的な生活」を維持することは難しいかと思われます。

これはいわゆる格差です。

先進国の中でも特に格差が表れている、社会的弱者として考えられているのが以下3者です。

●シングルマザー

●高齢者

●子ども

シングルマザーの貧困

SDGsの目標5にある「ジェンダー平等を実現しよう」では女性のあらゆる権利の改善が掲げられています。

しかし、日本の評価はかなり低く「ジェンダーギャップ指数2018」では149カ国中110位という結果となっています。

それほど、女性、シングルマザーにとってはかなり厳しい環境となっています。

高齢者の貧困

日本の高齢化も貧困率を上げている要因になっています。

日本の66歳以上の貧困率は19.6%OECD加盟国の中では下から11番目です。

生活保護受給世帯の半分弱が高齢者であるという点も深刻で、貧困層に転落するとなかなか自力での脱出は難しいというのが高齢者の立場なのかもしれません。

子どもの貧困

最後は子どもの貧困です。

これはシングルマザーの問題とも関わってきます。

子ども自身が稼いでいるわけではありませんので貧困というのは同級生や友達との関係で格差を感じることを指します。

貧しくて欲しいものが買い与えられないことよりも友達関係で拭い難い劣等感を植え付けられ、自身を失う可能性があります。

 

こういったら問題を無くすためにも貧困問題を解決することが世界には求められています。

やはり未来予測は難しい

面白かったのは未来予測本であるにもかかわらず未来予測はあてにならないと言い切っているシーン。

群馬県副知事の宇留賀敬一さんとの対談で宇留賀さんが言ったことです。

中学生の頃は、まことしやかに「石油の可採年限はあと約50年」と言われていました。あの頃から30年近くが経ちましたが、今でも「石油の可採年限はあと50年ある」と変わらず言われています。

確かに私が小学校や中学校で社会の授業で再生可能エネルギーの話をされたとき、

石油などはあと50年もしたらなくなると言われた記憶があります。

もう1つの例では池上彰さんとの対談で池上彰さんが言ったことです。

日本では1960年代に、人口爆発を防ぐための有識者会議がありました。このままだと日本の人口は1億人を超えて食糧不足になる。人口爆発を止めるにはどうすればいいか。当時の厚生省の音頭で議論していたのです。それが今では逆に人口減少が大問題になっている。

私はさすがに生まれてませんが、昔にそんな予測を立てていたんですね。

どちらも未来予測なんて意味がないといった話ではありません。

それだけ未来を予測するのは難しく、内容によっては長い年月をかけてみていかないと正確には判断できないということです。

感想・まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回はあまり紹介しませんでしたが以下内容も詳細に紹介されています。

他にも紹介されていたもの
  • SDGs
  • GAFAM
  • society5.0
  • テクノロジー未来年表

知らないこと尽くしでしたが、ホントにわかりやすくこんなにも世界への見方が変わるとは思いませんでした。

「SDGs」は世界規模の目標ですが、主体的に捉えてみることで生き方は少し変わると思います。

この本が少しでもそのきっかけになればと思います。

余談ですが私がこの本を読み始めたきっかけはハンス・ロスリングさんの「ファクトフルネス」でした。

この本を読み世界について何も知らなかったんだと認識させられAMAZONを漁ってたら目に留まったため購入しました。

「ファクトフルネス」の主旨は”あなたは世界について何も知らない”と認識させる内容ですのでまんまと引っかかったタイプです。笑

「ファクトフルネス」ももの凄くいいので是非読んでくださいね。

書評をやろうと思いますが あと何回か読んで自分のものにしてからご紹介しようと思います。

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